自家歯牙移植術について その3
前回からの続き
前回お伝えした自家歯牙移植術( 歯の移植 )の予後が悪くなる原因の1つめ 『移植術を行う術者の技術上の問題』につづき 私が考える、自家歯牙移植術の予後が悪くなる原因のもう1つは、『適応条件の誤り』、簡単にいえば『できもしない条件下で施術してしまうこと』です。 自家歯牙移植術が行えるためには- ・移植歯(ドナー)が存在すること。
- ・移植歯の歯根の形態がなるべく単純であること。
- ・移植歯を含めた口腔内全ての歯が歯周病に罹患していない、または軽度であること。
- ・移植歯の歯根管内の感染が無い、または軽度であること。
- ・移植受容側(レシピエント)の歯槽骨が、移植歯根の太さ、長さを受け入れるのに、十分な幅、高さを有すること。
- ・患者さん自身が協力的であること。
- ・患者さんが比較的若い方(40歳くらいまで)であること。