万代総合歯科診療所 ビデオコラム 「根管治療の時にふたをせずに治療終了となってもいいのか?」
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万代総合歯科診療所 のビデオコラムです。
皆様のなかには、歯科医院で “根管治療” を受けたことがある方、いらっしゃるかと思います。
今回は、根管治療に関する内容をお伝えします。
歯科医院によって、治療方法が多少異なることがあります。
適切な治療を受けていただくために、ぜひ、参考になさってください。
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『根管治療の時にふたをせずに治療終了となってもいいのか?』(6m28s)のビデオコラムです。
以下、『 根管治療の時にふたをせずに治療終了となってもいいのか? 』の動画内容を文章に書き起こしたものです。
書き起こし
皆さんこんにちは。万代総合歯科診療所のビデオコラムにようこそおいでくださいました。
本日は『 根管治療の時にふたをせずに治療終了となってもいいのか? 』 というテーマで お伝えしようと思います。
皆様の中には 歯の内部にある神経組織、専門用語では歯髄と言いますが、この歯髄を含む 歯の内部が細菌感染を起こし、専門用語では根管治療とよばれる 歯の内部の治療を 受けている方もいるようです。
根管治療は、複数の治療回数を要することがあります。
このような場合、次回の治療までの間は『仮封 』といって、根管治療のために 歯を削った穴に 仮の蓋をするのが一般的です。
しかし その歯が痛みを伴う状態で根管治療を行った場合、『根管開放 』と言って 先ほど申し上げました仮封を行わずに、次回の治療まで 歯を削った穴をそのままにしておく という方法があります。
今回は『 根管治療の時にふたをせずに治療終了となってもいいのか?』と題しまして、根管開放の是非について解説していきたいと思います 。
まずは『なぜ根管開放を行うのか? 』ということを解説していきます。
歯の内部が感染を起こすと、歯の内部に膿などが溜まって、圧力が高まることがあります。
このようになると、かなり強い痛みを自覚するようになります。
根管開放は、蓋となる仮封を敢えて行わないことで 高まった圧力を逃がして、痛みを軽減させることが目的です。
根管治療は、歯の内部の細菌を 物理的に排除 または 化学的に殺菌することで、歯の内部に 細菌が極力いなくなるようにすることを 目的としています。
根管開放をして そのままご自宅にお帰り頂くということは、唾液が 仮封のない歯の内部に 入り込むことになります。
私を含め ほぼ全ての方の唾液には、非常に多くの細菌が存在しています。
根管開放を行うと、非常に多くの細菌が存在する唾液が 歯の内部に入り込むことになってしまいます。
このことは、根管治療の目的である『 歯の内部に 細菌が極力いなくなるようにすること』とは、反対の方向に向かってしまいます。
根管開放を行うことは、一時的には痛みなどの症状は治まるかもしれませんが、長期的には、根管治療の成績を著しく低下させる要因となってしまいます。
したがって、現代の根管治療において 根管開放を行うことは、その歯を抜歯することを前提としている場合を除き、厳禁行為とされています。
百歩譲って 実際の臨床現場では、どうしてもやむを得ずということも考えられます。
その場合であっても、遅くとも翌日までには、もう一段階踏み込んだ 的確な処置を行うことが必要になります。
今申し上げた『翌日』に医学的根拠はありません。
『何日も間を開けてもいい というわけではない』 ということです。
現代においても、根管開放が 安易に行われている理由について解説していきます。
理由の1番目としましては、歯科医院側に根管治療を丁寧に行う体制がない場合、すなわち『歯科医院側の技術不足 』ということです。
もう1つの理由としましては、患者さん側の都合で『 この歯の痛みを治して欲しいのですが、とにかく治療時間を短くしてほしい』というような、『歯科医院側にとって、難しい要求をした場合 』が挙げられます。
従いまして、このようなことに ならないために 患者ので皆様におかれましては、
・治療を受ける際には、十分な時間の都合をつけていただくこと
・根管治療に対する的確な技術を持つ歯科医院を選ぶこと
この2つが大変重要になってきます。
本日は『 根管治療の時にふたをせずに治療終了となってもいいのか?』というテーマでお伝えしました。
※ 以下も、ご参考になさってください。