ぐんま経済新聞 様 にて執筆中のコラム 第4回です。
群馬 歯科 前橋 高崎 伊勢崎 桐生 太田 インプラント 歯科定期検診 歯科クリーニング 予防歯科
当院 院長が 2019年 7月より ぐんま経済新聞 様 にて「ビジネスを成功に導く歯科医療」と題した コラムを執筆しております。
第4回の テーマは『定期検診に潜む問題点その2フロに入らずアカすりをしてもらう?』と致しました。
以下、コラムの内容を書き起こしてあります。
ぜひ ご覧ください。
書き起こし
第4回 テーマ『定期検診に潜む問題点その2フロに入らずアカすりをしてもらう?』
歯科定期検診の参加には一般の方に知られていない重大な問題点が3点あり、前回のコラムでは、その1として「予防も治療も両方必要である」ということをお伝えいたしました。
今回は「その2フロに入らずアカすりをしてもらう?」と題して、定期検診に潜む問題点を解説していきます。
歯科予防管理の有効的な手段の一つとして「歯磨き」があります。
歯磨きには「セルフケア」と呼ばれる、ご自身による日々の歯磨きと、「プロケア」、「クリーニング」、「PMTC」とも呼ばれる、専門国家資格を持つ歯科衛生士が、患者さんの口腔内をきれいにする方法の2種類に大別されます。
歯磨きによる「予防効果」は「1回の清掃効果」と「頻度」の掛け算によって表されます
「1回の清掃効果」において両者を比較した場合、歯科衛生士が施術するプロケアの方が、圧倒的に効果が高くなります。
一方、「頻度」を比較した場合、プロケアは、3〜6カ月に1回の定期検診時、すなわち年に2〜4回くらいしか頻度がありませんが、セルフケアは毎日の歯磨き習慣とすることで頻度が圧倒的に高くなります。
一見すると「1回の清掃効果」で勝るプロケアの方が優位に見えますが、「頻度」はセルフケアの方が優位にあります。
このように、セルフケアとプロケアは、お互いの利点・欠点を補う関係にあります。
したがって、セルフケアまたはプロケアどちらか一方に傾くのではなく、両方を活用することで真の予防効果が得られます。
具体的には、できるだけ精度を上げて日々セルフケアを行い磨き残しが無いようにして、それでもなお完璧でなかった磨き残しが堆積した分に関してのみプロケアを受けることが本来の予防管理です。
しかし歯科医院側からの情報配信の中には、プロケアの予防効果のみをアピールしていることがあります。
定期検診に参加されている皆さまの中には、この情報配信をうのみにしてしまい、「歯科医院でプロケアさえ受ければ、普段の歯磨きは大雑把でも構わない」と解釈されている方もいます。
これでは「フロに入らずアカすりをしてもらう」と同じことで、予防効果は全く得られず、新たな問題が生じて再治療のために時間を費やすことになります。
当院にもプロケアのみで過ごした結果、重症の問題を抱えた方が受診されています。
ビジネスと人生において「時間」は命と同様です。
本来の予防管理を実践することで歯科医療に要する時間を最小限にして、大切な時間をビジネスに回すようにしてみませんか?