群馬県歯科医学会で症例発表をしてきました
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2020.01.19(日)に群馬県歯科医師会館で開催された『 群馬県歯科医学会 』に参加してきました。 群馬県歯科医学会では、例年『 一般口演 』として会員が施術した症例を発表機会があります。
今回の症例発表では、院長の笛木が『 歯牙破折処置後10年予後症例について 』という演題で症例発表を行いました。
昨年は当院歯科衛生士の新田が口腔内写真に関する発表を行いましたが、今回は、院長が症例発表を行いました。
10年前の群馬県歯科医学会で今回と同じ2症例を発表しました。
『抜かない 削らない』ではなく『歯を抜かずに残す』ことに全力を傾けて臨床に臨んでいますが、10年前は処置終了直後の症例発表だったので、当然のことながら『この歯は 今後本当に長持ちするのか』という事に確信がありませんでした。
それから10年が経ち、10年間 問題なく機能して(使うことができた)、現在も問題なく過ごせている事が確認できたのを機に、今回の症例発表を行いました。
最後に『 現在、50歳に満たない この患者の一生のうちインプラントを入れることを 10年間以上回避することを今でも継続できている 』と伝えて症例発表を終わりにしました。
万代総合歯科診療所はインプラント臨床の否定派ではありませんが、切断 ⇒ 義手義足と同様に、安易に抜歯することなく、一生の内で なるべくインプラントを入れている期間は短い方がよいと思っています。群馬県の歯科医療においては、まだまだ いとも簡単に抜歯 ⇒ インプラントが行われてる現状があります。
この2名の患者さんは当時30代でした。初診時は口腔内に多くの問題を抱えていて、治療のための歯科医院通いが途切れることがなかったのです。2名の患者さんは今回発表した部位の歯だけではなく、口腔内全体としての全ての問題を根本的に解決(※)しました。その後の定期検診も欠かさず参加されています。結果として、一方の方はその後10年以上再治療一切なし、もう一方の方は1本だけ再治療を行うにとどまっています。
もしあなたが ある程度(概ね5本以上)の治療介入済の歯があって、『 定期検診にも参加することなく、痛みなどの自覚症状が出た時だけ歯科医院を受診する 』とか『 定期検診へは参加しているが治療自体は自覚症状が出た時だけにとどまっている 』という場合は、いつまでたっても根本的解決に至りません。
根本的解決とは、無計画に片っ端から治療介入をすることではありません。ここをまちがえると根本的解決ではなく『根本的崩壊』になってしまいます。
根本的解決とは、口腔内写真(治療着手前で最低15枚以上)やデンタルエックス線写真10(14)枚法(パノラマエックス線での代用不可)、歯周組織検査、歯型模型などのデータを基に『 どんな問題が起きているのか? (状況の把握)』『 なぜ そのようになってしまったのか?(原因の究明)』『 では、どうすれば本来の理想状態に近づけるのか?(短期~長期治療計画) 』という3点について、多方面からのアプローチをもって臨床を行う事です。
上記のことは、万代総合歯科診療所の『独自の理論』ではなく『 本来の事 』です。群馬県で根本的解決ができる歯科医院が1つでも増えていくことを願ってやみません。
※ 『根本的解決』とは、『今後一生(再)治療をしなくて済む』という事ではありません。治療介入も問題も全くない口腔内であっても、『今後一生(再)治療をしなくて済む』ことを保証できる歯科医師は一人も存在しません。